2022年3月13日

〔ヨハネの黙示録連続講解説教〕

第77回「ヨハネの黙示録11章2節」
(17/3/12)(その1)

2節「しかし、神殿の外の庭はそのままにしておけ。測ってはならない。そこ
は異邦人に与えられたからである。彼らは、42カ月の間、この聖なる都を踏み
にじるであろう。」

 おはようございます。
神の神殿の話を続けさせていただきます。
見者ヨハネの預言者としての初仕事が、始まりました。
それは何か。それが、「天の」ですが、神殿と祭壇のサイズを測り、そしてそ
こ(天の神殿)で礼拝している人たちの数を数えることだったのです。
 まず、神殿と祭壇のサイズ測りです。
ふつう私たちが建物のサイズを測るのは、それは図面を作るためです。そして、
図面を作るのは、壊すか、再建するか、部分的に保存するか、のどれかではな
いでしょうか。
 そして、結論から先に言えば、天の神殿を部分的に保存する、そのためで
あった、と考えられるのです。
 天の神殿ですから、今更、壊したり、再建したりする必要はないわけです。
そして、これから世界が、破滅に向かうとする中で、その天の神殿で、どの部
分が残り、そしてどの部分が残されるのか、そして、その天の神殿に集う人々
の中で、どの人々が残されるのか、を、神さまは、この測量と数え上げを持って
示されようとしたのです。
 そして、今日の部分の結論としては、少なくとも、神殿の中と、そこで礼拝
している人々は残される、という「喜び」の結論が用意されていることが分
かったのです。
 地上のエルサレムにおいては神殿の内と外も、エルサレムも壊滅しました。
一方、天の神殿については、「神殿の中と、そこで礼拝している人々は残され
る」という預言が「見者にして預言者ヨハネ」に与えられた、ということなの
です。
 そして、今日はそれの続きです。
神殿の内側は分かりました。
それでは外側はどうなのでしょうか。

2節「しかし、神殿の外の庭はそのままにしておけ。測ってはならない。そこ
は異邦人に与えられたからである。彼らは、42カ月の間、この聖なる都を踏み
にじるであろう。」

 外の庭は「そのままにしておけ」。
「そのままにしておけ」という訳は間違いではありません。しかし、ソフトす
ぎます。原語は「エクバロウ」で、「追放する」が正しい訳です。ヨハネによ
る福音書9:34、35でイエスへの信仰を告白した、生まれつきの盲人が会堂を
追い出された時、この語が用いられています。「救いから排除する」という意
味合いをも込められた語です。
 そして「測ってはいけない」、原文は「測ってはいけない」ではなく、「測
らないように」と記されていますので、神殿の再建計画からは排除され、要す
るに、滅びに至るままにしておけ、ということになります。
 次の「異邦人」については、考察の余地があります。これは後で触れます。
42カ月については、13:5でも出てきますし、12:6では、1260日、12:14では、
「1年、2年、また半年」と言い換えられていますが、いずれにしても、「世界
の終わりの時」の区切りとなる期間です。見者ヨハネは、天上でイエスが巻物
の封印を一つ一つ開いていく過程をずっと見ているわけですから、残るは、第7
の封印の最後のラッパの部分だけですが、第7のラッパの災いが終わるまであ
と1260日問うことです。
 と言うことで、神殿の外庭にいる人は、神殿の外に放り投げられて、終わり
の時まで捨て置かれる、そしてその間、「異邦人」と称する人々によって、神
殿の外庭はもちろん、「聖なる都」、おそらく天のエルサレムのことだとは思
いますが、は蹂躙され、「後は知らないよ」ということになる、と言うことが
言われているように思われます。

(この項、続く)



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